2011年03月16日

ラバウル温泉遊撃隊 著者/山崎 まゆみ

昨日の続き

私とは全く世代も違い、祖父のような方々だったが、友情とも違う、何か別の絆のようなものが芽生えていた。

それ以上に、後の世代の私たちのために戦ってくれたという敬意が心の底から芽生えていた。

紙に書かれた戦史に入り込めないことは、今でも変わらない。

紙の上では、どうしても遥か遠くの出来事に思えてしまうからだ。

けれど、戦争を体験した方々にお話を伺う機会を重ねてゆくうちに、目の前におられる方が戦われて、その方々の話を聞いているのだということが、ただ非人間的というイメージだった「戦争」に、私の中でだんだん現実味をおびてきた。

見ず知らずの、それも私のような孫の世代に、きちんと向かい合い、貴重な戦争体験を受け渡してくれる元日本兵の方々。

日本人らしい節度のある行動や忠誠心、礼節をわきまえた振る舞いが新鮮で、学ぶことばかりだった。

そうした彼らの行い全てに、祖父母のことを懐かしく思い出し、祖父母の姿を重ねた。

これだけ心を開いて話してくださった言葉を、次代に伝えてゆくのは私の仕事だ。

かつては非常識ではないかと恥じていた「戦場の温泉」というテーマが、気が付けば、私の使命になっていた。

そして、「宇奈月温泉」(山口注:花吹温泉と同じく、ラバウルに駐留していた日本兵が利用していた温泉)に入った人にお会いできれば、何かが見えるのではないかと確信した。(P90〜P94)

明日へ続く


posted by 管理人 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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