2011年03月15日

ラバウル温泉遊撃隊 著者/山崎 まゆみ

昨日の続き

この日、丸山さんはお酒の力もあり、いい気分だったのだろう。

温泉の話だけでなく、慰安婦の話、映画上映の話、衛生兵だった丸山さんが撃沈された船を助けに行った時に乗っていた船が転覆しそうになった話など、ラバウルを懐かしむ思い出話をしてくださった。

いつもよりも言葉滑らかに、「いやぁ、ここだけの話ね」とか、「女性のあなたに言って良いかどうかなぁ」などと前ふりしながら様々な話をした。

とても楽しそうな表情で戦中を回想していた。

別れ際、「いや、あなたとランデブーだった」と頬を真っ赤にして、笑顔で帰っていかれた。

丸山さんの後ろ姿は青年の頃に戻ったようだった。

こうして元日本兵の方々と距離が近づいた感触があると、恋焦がれていた人に振り向いてもらえたように心が躍った。

何度も聞き取りを断られた小谷野伊助さんには、最初の聞き取りの後、戦友たちの忘年会に呼んでいただいた。

人間関係を作ってゆけば、心を開いてくれ、「もう墓場まで持っていこうと思っていた」という話をしてくださった。

そして、「あなたに託します」と貴重な写真や資料を頂いた。

その都度、「お話をして頂いたことは、必ず、何らかの形で発表します。約束します」と誓った。

こう言う度に、それを自分に課した。

明日へ続く


posted by 管理人 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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