2011年03月11日

ラバウル温泉遊撃隊 著者/山崎 まゆみ

昨日の続き

「あなたがそこまで言うなら、いいでしょう」と、聞き取りを了解してくださったのだ。

季節は移り変わり、すでに盛夏は去っていた。

小谷野さんが暮らす埼玉県桶川を訪ねた日は、一日中冷たい雨が降っていた。

秋の長雨になりそうだ。

駅で待ち合わせをしていた小谷野さんは、御自身が運転するブルーバードで駅まで出迎えてくれた。

(中略)

奥様も同乗していた。

「寒いでしょ、早く車に入りなさい」と言葉をかけて下さった。

あんなに何度も断られていたから、私は、いつものように意を決して向かった。

それが。小谷野さん御夫妻はとても親しみやすい笑顔で迎えてくださった。

「寒かったでしょう」、そう言いながら雨で濡れた私にハンカチを差し出し、身体をさすってくださった。

そういえば、私の祖父母もこんな風に穏やかな笑顔をしていたっけと、一瞬、幼い日々を思い出した。

いろんな事情があり、私は祖父母に育ててもらった。

なんだか小谷野さんご夫妻に自分の祖父母を重ね合わせた。

小谷野さんが向かった先は、ステーキハウスだった。

「わざわざ来て頂いたのだから」と、私にご馳走してくださるというのだ。

申し訳なく思ったが、小谷野さんは、「まあ、立派な記事にしてください」と笑顔で言った。

私は、「ありがとうございます」と、深く頭を下げるしかなかった。

明日へ続く


posted by 管理人 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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