2011年01月20日

今日も、北京てなもんや暮らし 著者/谷崎 光

昨日の続き

北京の王府井の北京飯店横、前門、そしてその他多くの改修が間に合わなかった地域では本物と見まがうような巨大な絵が、建物に貼り付けられている。

映像ならばわからないだろう。

絵さえ撮れれば、それでいいのか、中国政府!

いや、いいのである。

私が見に行った「水立方(国家水泳センター)」の座席は、実に半分以上が各国メディアと大会関係者のものだった。

そしてそこから注視できる残りの部分が外国人と中国人に割り振られ、つまり私たちの役割は国旗を振ったり歓声を挙げたりするエキストラなのである。

TVを見た中国人は思う。

「あ、外国人もあんなに来ているなんて中国は素晴らしいんだ」。

盛大な開会式は外国向けの面子だけではなく、国内でも非常に重要なのである。

そう、いまや北京住人は、いや招かれた各国首脳さえも「オリンピックの北京」という巨大なスタジオの中にいる。

選手たちの血と汗と涙は嘘じゃない。

だけど気がつけば美談満載のアクション俳優にされていた。

撮られる映画は総合プロデューサー=共産党、監督=胡錦濤、美術監督=趙芸謀、撮影・配信スタッフ=各国メディアの皆様(放送権費用を払い、かつ経費自分もち…後者は私もだが)。

タイトルは『中国站起来了(中国は立ち上がった)』。

これぞ相手の力で最大の利を得る中国流。

なぁ〜んだ、一夜にして皆が変わった理由は映画だったからか。

恐るべし共産党。

正直、偽物売りや、並ばぬ中国人がいないジオラマの町で暮らすのは実は少々味気ないが、映画の興行成績は今のところ悪くないようである。(P151〜P160)

明日へ続く


posted by 管理人 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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