2010年11月25日

女は男の指を見る 著者/竹内 久美子

「生き物とは遺伝子が世代を越えて乗り継いでいくためのヴィークル(乗り物)である」、「遺伝子は自分のコピーを増やすことに関して利己的である」。

イギリスの動物行動学者が唱えたこの説が、一人の日本人女子学生の人生を決定づける大きな衝撃となった。

そのイギリス人学者はリチャード・ドーキンス。

日本人女子学生の名は竹内久美子。

竹内久美子はドーキンスの著者の邦訳者の一人の日高敏隆教授の門弟となり、動物行動学の道を進むことになる。

『利己的な遺伝子』(The Selfish Gene=セルフィッシュ・ジーン)に啓発を受けて始まった、竹内女史の生命の神秘を探究は、シンメトリー(身体の左右対称)、浮気と精子競争、ネオテニー(幼形成熟=子どもの性質を残したまま大人になる)などの現象から、遺伝子を効率よく残すための生物の繁殖戦略や、その繁殖戦略の脅威となるパラサイト(寄生者)との戦いを見出だし、「動物(当然人間も含む)行動は、自分(または血縁者)の遺伝子のコピーをよく残すためのものに過ぎない」として、「色気」「魅力」「相性」などの正体も「遺伝子の企み」として読み解いている。

悠久の時間を越えて旅をする遺伝子の秘密を知ることが我々自身を知ること、つまり「人間とは何か、自分とは何者か」を知ることになる、そのための一助となるであろう一冊です。

明日へ続く


posted by 管理人 at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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