2010年05月26日

フランス生まれ―美食、発明からエレガンスまで 著者/早川 雅水

昨日の続き

それまで王家、王族、貴族の専属だったシェフたちは失業。

失業したところで町に出、次々にレストランを開業することになる。

たとえば、シテ島の西端に面した左岸のグラン・ゾーギュスタン河岸の51番地で17世紀の邸宅を使って営業している《ラ・ペルーズ》は、こうした初期のレストランを祖にもつ老舗。

料理はともかく、かつてのレストランを偲ばせる内装は一見に値する。

続く19世紀後半から20世紀のベルエポックあたりまではブルジョワの時代であり、フランス料理が飛躍的に美味しく、美しく、完成に向かって進んでいた時代、そしてそれに伴いレストランが華やかな全盛時代を謳歌した時代でもあった。

それからほぼ一世紀、2000年代に入った今もレストランの伝統は続き、今宵もパリのレストランは幸せなさざめきに溢れ返っている……。

レストランという言葉が世界の共通語になったとしても、レストランはやはりフランスのものでしかない。

余談。

その1。

《プロコープ》の300年の歴史は眩しいばかりに輝いている。

18世紀にはヴォルテール、ジャン=ジャック・ルソー。

革命期には革命の大立者たちのダントン、ロベスピエール、ナポレオン、それに断頭台、ギロチンの製作者、ギヨタン博士。

19世紀に入ってからはジョルジュ・サンドと彼女の二人の恋人、天才的戯曲作家で詩人のアルフレッド・ド・ミュッセと、ポーランド生まれのピアノの詩人ショパン、そして《秋の日のヴィオロンのためいきの……》で日本でも知られたホモセクシュアルの詩人ヴェルレーヌなど。

そして今、老いたフランソワーズ・サガン、俳優のジャン=ユーグ・アングラード、女優の誰それ、人気若手作家の誰それなど、映画人、作家たちがよく姿を見せる。

その2。

日本のレストランの草分け《精養軒》は精を養う店で、レストランそのものと言っていい。

誰の命名かは知らないが素晴らしいネーミングである。(P41〜P43)

明日へ続く

posted by 管理人 at 00:00| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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