2010年01月30日

太平洋戦争はなぜ負けたか 著者/別宮 暖朗

昨日の続き

海軍航空機の燃料タンクに防弾ゴムが張られたのは、昭和19年と、戦局立て直しが難しくなってからであった。

統制経済はまた既存大企業を優遇した。官僚の統制策とはいつの時代も合併・統合である。

「大学出の所謂英才共が、出世一点張りで据わっているから仕事が手につく筈はない。

(中略)

思う程の立身がなければ、身を転じて、横飛に実業界に飛込み、片手に恩給、片手には重役社長の俸給を取るという魂胆に外ならない」(徳富蘇峰、前掲書)のであって、天下りを考えるとどうしても大企業尊重にならざるを得ない。

海軍空技廠の職員は、「ゴム工業は大阪辺りの零細企業しかない」と嘯く有り様で、ゴム工業界からの提案などテンから受け付けなかった。

アメリカ航空機の燃料タンクの耐弾ゴムは金属製ゴム印から生まれたもので、もとよりベンチャー企業が発明した。

統制経済は民間の創意工夫を萎縮させてしまうのである。

(中略)

太平洋戦争はそれまでの人類が海戦で喪失したすべての鉄量を上回る、鋼鉄を海底に沈めた。

それだけでも歴史に特筆すべき海戦が連続して発生した。

勝ち続けるには戦術においても技術においてもブレーク・スルーが是非とも必要であった。(後半略:P187〜P190)

明日へ続く

posted by 管理人 at 00:00| 東京 ☀| 日本史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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