2008年11月07日

知ってビックリ!船の大疑問 著者/謎解きゼミナール

昨日の続き

『船乗りシンドバッドはどんな船で冒険に出た?』

アラブの説話物語アラビアんン・ナイト(千夜一夜物語』には、船乗りシンドバッドの活躍を描いた物語がある。そのシンドバッドら、アラブの船乗りが使った船は、「ダウ」と呼ばれた船である。 「ダウ」は西洋人がそう呼んだ名であり、アラブ人自身は「マラカブ」と呼んでいる。 アラビアン・ナイトが成立する以前から、紅海、ペルシャ湾、インド洋では、ダウが使われていた。アラブの商人らは、東アフリカから、アラビア半島、インドに至る海域をダウで航行し、海上交易を営んでいた。とくに8世紀、アッバス朝がアラブ世界で大帝国を築くと、交易はいよいよ盛んになり、アラビア海から中国の広州湾までをダウが結んだ。その盛んな交易活動がシンドバッドの冒険物語の背景になった。 ダウは、大きな三角帆を1本か2本のマストに掲げた船だが、その船体構造に特徴があった。 西洋や中国の船は、外板を鉄の釘で固定していたが、ダウは鉄の釘を使わず、外板をココヤシの繊維で作った縄で縫い合わせ、外板の継ぎ目には油やタールを塗っていた。 ダウを初めて見た西洋人は、その構造に疑問の声を投げかけた。たとえば、マルコ・ポーロは、ダウによる航海を危険と思っていたし、バスコ・ダ・ガマはひどい造りの脆い船とみていた。 ところが、西洋人が疑問を投げかけたその構造こそが、ダウの強みだった。釘を使わない柔構造が船の強度を高めていたのだ。アラブの商人らが航海したインド洋の荒波を乗り切るためには、柔構造のダウが適していたのである。 強い波に翻弄されたとき、釘で留めた剛構造の船は衝撃を受けて、破損しやすく、その破損は沈没も招いた。 一方、柔構造のダウなら、荒波の衝撃を分散できるため、船体が破損しにくく、破損したところで、その傷が致命傷にはならなかった。そんな柔構造の船だからこそ、アラビア海から中国まで航海できたのである。 また、ダウの三角帆は、逆風での航行に適していた。向かい風が吹いてきたときも、三角帆を操ることで、風上に近い方向へ進むことができたのだ。(P114・P115)

明日へ続く

posted by 管理人 at 07:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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